カロテンは体の中でビタミンAとして吸収されます
カロテンはその昔、カロチンと呼ばれていました。が、最近ではカロテンが一般的なようです。その、カロテンは人参(ニンジン)に多く含まれていると教わりました。 ピーマンと同様に子供には人気のなかった人参(にんじん)ですが、品種改良のおかげか独特のニオイが少なくなって、以前のようには嫌われていないのか、生で食べる子供をみかけることもあります。 ネギも水耕栽培での生産が多いらしく、ニオイが少なくなっている。子供にも不人気の代表のようなピーマンも以前ほどのニオイを感じない。大丈夫か?野菜!
カロテンはα-カロテンやβ-カロテン、γ-カロテンなどがあります。体の中でビタミンAとして吸収されます。 とくにβ-カロテンは、ニンジンやホウレンソウなどの緑黄色野菜に多く含まれ、体の中で必要に応じてビタミンAに変換されて吸収されるため、プロビタミンAとも呼ばれます。 自然界に500種類以上が知られている橙色や黄色の色素をカロテノイドと呼びますが、その代表がニンジンなどに含まれるβ-カロテンです。ファイトケミカル(フィトケミカル)の仲間です。
ニンジン、かぼちゃ、ほうれん草、赤ピーマン、小松菜など色の濃い野菜、緑黄色野菜に多く含まれます。食物から摂取しているカロテノイドの90%はβ-カロテンですので、プロビタミンA(生体内でビタミンAに変換するもの)といえば実際上はβ-カロテンをさします。
β−カロテンは夜間の視力の維持を助けるとともに、皮膚や粘膜を丈夫にし、風邪などの感染症への抵抗力をつけるなどの役割りを果たします。 脂溶性ビタミンなので、油で炒めるなど、油脂と組み合せて調理すると効率よく摂取できます。また、特にビタミンCやゴマ、ピーナツ、ウナギなどビタミンEを含む食品とともに摂取するとさらに強い抗酸化作用が生まれます。 α-カロテンやβ-カロテンはビタミンAとしてだけでなく、抗酸化物質としても重要な食品成分です。 ビタミンAとして吸収されなかったカロテンは体内に蓄積され、肝臓や筋肉などに存在します。ビタミンAとならずに体内に残存しているカロテンの働きにつても、近年では大きな注目を集めるようになっています。 カロテンには、抗酸化力があり、身体の中で細胞のガン化や悪玉(LDL)コレステロールの酸化など、さまざまな悪さをする活性酸素の活動を抑える機能があります。ガンや動脈硬化、心臓病の予防に大きな効果が期待できます。 この作用は、β-カロテンよりビタミンAへの変換効率が悪いα-カロテンでより顕著です。 また、カロテンは、身体の免疫力を強化する働きがあるインターフェロンの作用を強化してくれます。免疫細胞自体を増加させるので、ビタミンAと同様に病気に強い身体をつくってくれます。
ビタミンAはレバー、うなぎ、牛乳、バター、チーズ、卵黄などの動物性食品に多く含まれているのに対し、カロテンは野菜に含まれています。 レバーやうなぎ、バターなどでビタミンAを確保しようとすれば、同時に脂肪なども取りすぎてしまいます。太りすぎやメタボリックシンドロームに注意が必要です。 したがって、低カロリーの緑黄色野菜をはじめとした野菜類からカロテンをとることで、ビタミンAを確保する事が重要です。 ビタミンAは、高い比率で私たちの体内でもビタミンAとしての役割を果しますが、カロテンでは約30%しかビタミンAにはなりません。 さらに、ビタミンAのままで摂取すると取り過ぎの恐れが生じますが、カロテンとして摂取する分は、必要な量だけがビタミンAとして吸収されるため、取り過ぎの恐れはありません。 前述したように、カロテンはビタミンAやビタミンEなどと同じく、脂溶性なので、油脂と同時に摂取すると効率よく吸収できます。
特にビタミンA を大量に必要とするのは目です。目のガラス体や角膜はビタミンAなしにはできず、しかも網膜で光を感じとる「ロドプシン」という物質の主成分もビタミンAです。 ロドプシンが不足すると、薄暗い場所で物や色を識別する力がなくなり、夜目が見えなくなる夜盲症という状態になります。
栄養機能食品として表示できる一日あたりの含有量の範囲:1620-7200μg
1日当たりの摂取目安量に含まれる栄養成分量が、国が定めた上・下限値の規格基準に適合している場合、その栄養成分の機能が表示できます。「β-カロテン」の場合は上記の通りです。
「栄養機能食品」とは、どういうものですか? ![]() ![]()
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