生姜(ショウガ)に含まれるジンゲロールはファイトケミカルの仲間
生姜(ショウガ)に含まれるジンゲロール ジンゲロールは生姜(ショウガ)に含まれる辛味の主成分です。バナナに含まれるオイゲノールや柑橘類に多いリモネンと同様、植物に含まれる香気成分・精油成分でファイトケミカルの一種です。 関西・兵庫県の商店街には夏になると「生姜湯(あめ湯)」を販売するお店や屋台があったように記憶している。ちょっと甘酸っぱく、冷たく冷されていて、猛暑の中でのコップ一杯はとても美味しかった。正に、生き返るような心地だった。なぁ。
生姜(ショウガ)はインドからマレー半島にかけてのアジアの熱帯地域が原産地と言われています。古くからインドや中国、東南アジアなどで栽培され、香辛料や薬として広く利用されてきました。 ショウガは中国でも古くから漢方薬の重要な材料として使われています。生のものを生姜(ショウキョウ)、乾燥したものを乾姜(カンキョウ)と呼びます。咳を鎮め、痰を切り、嘔吐を抑えるほか、解熱や消化器系の機能亢進、腹痛、胃痛や便秘の解消など、実に様々な効能が知られています。 わが国にも、3世紀以前に伝わっており、奈良時代には風邪の特効薬としてショウガ湯が使われていた記録があるほどです。 その後、品種改良が行われて日本独特の「金時生姜」(金時しょうが)が誕生しました。一般の生姜に比べ小さく、小指や親指の先位の大きさしかありません。 金時ショウガ末をご案内しておきます。 古くから大変珍重されてきた金時ショウガを粉末加工した健康食品です。金時ショウガは、芽が赤く、一般のショウガに比べ、小粒で切り口が濃い黄色を帯び、さわやかな香りと辛みが一段と強いのが特徴。 金時ショウガは、良質の辛み成分「ジンゲロール」を一般の生姜の約4倍も含みます。また、香りの素となる「ガラノラクトン」も豊富です。健康フーズ 金時ショウガ粉末もお知らせしておきます。 平安時代初期の「和名抄」には、ショウガが「くれのはじかみ」という名称で収載されています。ショウガを食べると辛くて歯をかみしめることになるため、「はじかみ」と呼ばれていたということです。(端を噛むんではなかったんだ)
ショウガの成分の中で特に注目されているのが、辛味の主成分であるジンゲロールとショウガオールです。ショウガを加熱すると、ジンゲロールがショウガオールに変化します。 ジンゲロールには、血行促進の作用があるので、身体を温め冷え症を改善します。昔から「風邪のひき始めにショウガ湯を飲む」のは、ジンゲロールの発汗作用で解熱効果が期待できるためです。温シップなどにも用いられ、ショウガは民間薬としても重宝されてきました。 一方、ジンゲロールには、二日酔いやつわりの吐き気を抑える効能があることもわかっています。吐き気は、神経伝達物質セロトニンが胃腸の運動を必要以上に亢進させることで引き起こされますが、ジンゲロールは抗セロトニン作用があることが証明されています。 また、ラットを用いた実験結果によると、ジンゲロールやショウガオールには胃潰瘍の発生を抑える働きがあることも明らかになっています。 身体に対する効能ばかりでなく、ジンゲロールは強い殺菌力も併せ持っています。刺身の薬味にショウガを使えば、生臭さを消すだけでなく、殺菌効果による食中毒の予防も期待できます。寿司にガリが添えられているのも、経験的な知恵として、ショウガの殺菌効果が知られていたからです。 ジンゲロールやショウガオールは、フェノール性物質であることから、抗酸化作用を持つことも報告されています。魚介類や肉を使った料理にショウガを用いれば、これらの脂質の酸化を防止することができます。食品に対する効果だけではなく、生体内で活性酸素を除去することにより、種々の疾病や老化防止に期待が持てま す。
また、ショウガはタンパク質分解酵素のプロテアーゼを含んでいます。漬けダレに加えれば肉を柔らかくし、一緒に食べることで消化促進に役立ちます。その意味では、豚肉の生姜焼きは理にかなった料理といえるでしょう。 同様な酵素は、パイナップルやパパイヤにも含まれています。パイナップルの甘酸っぱさは豚肉とよく合いますが、それ以外に実は、肉を柔らかくしていたのです。
ショウガの摂取量は、1日10gが目安です。スライスなら6枚、おろしたものなら小匙1杯ほどの量です。刺激が強いので、多食は避けたほうが良いでしょう。ジンゲロールなどの成分は、空気に触れるとそ効力が失われてしまうので、切り立て、おろしたてを食べることが大事です。
脂肪細胞の拡大(肥満、特に内臓脂肪)は高血糖や高血圧などを併発するメタボリックシンドロームや糖尿病などの生活習慣病の原因となっています。実際、脂肪細胞を小さくする作用を有する治療薬が開発されています。そこで、農作物について調べたところショウガに同じ作用を見出しました。
ところで、最新の情報によりますと、岐阜大学と京都大学の研究グループが、ラット(ネズミの一種)を使った試験の結果、「金時種ショウガ」に含まれるジンゲロールが大腸ガンの発生を抑える効果がある事を明らかにしました。 すなわち、大腸ガン細胞をラットに移植し、ショウガのジンゲロールを与えるグループと、与えないグループに分け、試験を行った所、ジンゲロールを与えていないグループのガン発生率が74%であったのに対して、与えていたグループのラットのガンの発生率は47%でした。 近畿中国四国農業研究センター、NIKKEI Drug Infomation、北海道立中央農業試験場 などを参考
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