ヘスペリジンはビタミンPとも呼ばれ、みかん由来のポリフェノール
ヘスペリジン(ビタミンP)は、ポリフェノールの一種で、陳皮の主成分です。ビタミンPは、ビタミン様物質と呼ばれるもので、ヘスペリジン、ルチン、エリオシトリン等の総称です。 これらビタミンPのうち、みかん由来のポリフェノールがヘスペリジンです。またヘスペリジンは、みかんの実の部分よりも皮や袋、スジに多く含まれています。みかんの皮は食べれませんが、袋やスジは実と一緒に食べた方がヘスペリジンをしっかりと摂取することができます。
ヘスペリジンは柑橘類に多く含まれ、従来から健康維持のための重要な栄養素として知られています。具体的には毛細血管の強化、血中コレステロール値の改善効果、血流改善効果、抗アレルギー作用、発ガン抑制作用などがあるといわれています。
毛細血管は、体の組織と栄養や酸素のやりとりをしているので、適度に透過性が保たれている必要があります。ヘスペリジン(ビタミンP)は、この透過性が良くなりすぎるのを抑える働きがあります。ヘスペリジンは、いわば毛細血管のメンテナンス係ということができます。
中性脂肪が増加すると、善玉コレステロールを減らし悪玉コレステロールを増加させるので、動脈硬化を引き起こしたり、脳血栓や心筋梗塞の原因にもなります。
血圧が上がる原因の一つに、血管の収縮をコントロールする酸化窒素の機能停止があります。酸化窒素が活性酸素と結合して働けなくなり、血管が縮みっ放しになってしまいます。 実は、これを防止する働きがビタミンCにあるのですが、ビタミンCは非常に壊れやすく、なかなか力を発揮することができません。そこで、ビタミンCが力を発揮できる強い味方がヘスペリジンです。 ヘスペリジン(ビタミンP)は、壊れやすいビタミンCを安定化させる働きがあります。ヘスペリジンに助けられたビタミンCは、活性酸素を撃退し、血流を改善する事によって血圧の上昇を防ぎます。 またヘスペリジンについては、2004年に冷え症の女性において、酵素処理ヘスペリジンを3.6g単回摂取することにより、冷え症が改善されることが発表されました。
ヘスペリジン(ビタミンP)には、抗アレルギー作用があると言われています。ヘスペリジンは、他のフラボノイドと比較すると、好塩基球細胞の脱顆粒をほとんど抑制しません。 また、結腸細胞の機能に対する作用も弱いことが報告されており、細胞に及ぼす直接的な作用は弱いと考えられています。従って副作用の心配もほとんどありません。 完熟前の未熟な時期に採取した青ミカンに、強い抗アレルギー効果があることが分かっています。 近畿大学の薬学部、農学部、生物理工学部、近畿大学東洋医学研究会、近畿大学付属農場湯浅農場の「柑橘類の薬用研究プロジェクト」で、青みかんの研究が行われ、青みかんに含まれるヘスペリジンという成分がアレルギー等健康回復に有用であるという結果を発表しています。 ヘスペリジンの極めて有用な特徴として、例えば花粉症などのアレルギーに対し、症状が現れた後に使用しても効果が確認できることです。 さらには即効性もあるといわれています。
ヘスペリジン(ビタミンP)およびそのアグリコンであるヘスペレチンの発ガン抑制作用については多くの報告があります。発ガン抑制作用については、口腔ガン、食道ガン、胃ガン、大腸ガンに関する報告があり、その効果が複数の部位において確認されています。
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