明日葉に特有のカルコンには期待される働きが多いファイトケミカルの一種
明日葉 セリ科の大型多年草で、学名をAngelica keiskeiといいます。伊豆諸島を中心とした太平洋岸に自生する日本固有の植物です。明日葉は野菜の中でも各種ビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養素を豊富に含んでいます。 学名 Angelica keiskei Angelica : シシウド属 keiskei : 明治初期の植物学者 「伊藤圭介」さん(のkeiskeiからなんですね。) Angelica(アンジェリカ)は、ラテン語の 「angelus(天使)」が語源。 Angelica属の植物には強心剤的な効き目のあるものがあり、死者を蘇らせることができる(かもしれない)ことから”天使”の名がつけられた。とのことです。
明日葉はセリ科の野菜で、カルコンなどの機能性成分をはじめ、ミネラル、ビタミン、食物繊維を含んだ、健康に良い野菜として江戸時代から日本で珍重されてきました。 「今日、葉を摘んでも明日には葉が出る」と言われるほど、生命力の強い健康野菜の明日葉(アシタバ)です。 明日葉には、「カルコン」という明日葉特有の重要な成分が含まれています。葉や茎を切ったときににじみ出る黄色い汁は、抗菌作用をもつ「カルコン」と「クマリン」という成分が含まれています。 これらの成分にはさまざまなはたらきがあることがわかっています。「黄色色素カルコン」は「フラボノイド」の一種で、抗菌、抗酸化作用をもっているといわれています。食用の植物に見られるのは非常にまれだそうです。 また、クマリンはセリ科の植物に多く含まれる香りの化合物で、抗菌作用などが知られています。
明日葉のカルコンには胃酸の分泌を抑え潰瘍を鎮める作用、アレルギーを抑える作用や強い抗菌作用などがあります。 カルコンには、このほかにも、発がんを促進させる物質を抑える作用、血液の粘着や凝固を抑えて血栓ができるのを抑える作用などがあることもわかっています。 これらのカルコンは、明日葉には多量に含まれますが、他の植物にはほとんど含まれない明日葉の特徴的な成分です。 カルコンが強い抑制力を持っていて、ヒスタミンの遊離を約90パーセント阻害しています。この結果から、明日葉の黄色い汁には、じんましんやアレルギー性鼻炎などに対しても効果が期待できると言うわけなんです。 明日葉の成分であるカルコンには、血圧を下げる効果が認められています。 血管の拡張や収縮を調整している自律神経のうち、交感神経が活発にはたらきだすと、血管が収縮し血圧が上昇します。この収縮した血管を広げる効果がカルコンにあります。 また、明日葉の黄色い汁に含まれる「カルコン」には、白内障などの糖尿病による合併症の発症を防ぐ効果が期待されています。 明日葉のカルコンには、黄色ブドウ球菌と表皮ブドウ球菌など、化膿性炎症の原因となる化膿菌に対して抗菌作用があることが認められています。ルテウス菌に対しては、市販の抗生物質と同じくらいに強い効果が認められています。 カルコンは、収縮した血管を拡張し血行を改善する効果があります。また、冷え症とむくみ解消につながるカリウムも豊富なので、冷えとむくみが引き起こすセルライトの解消にも効果が期待されます。
明日葉に含まれているカルコンにはHIVの増殖を阻害する作用が認められています。明日葉に含まれる成分カルコンが、 がん 、脳梗塞、脳血栓、心筋梗塞高血圧症に効果を発揮することは、すでに科学的に証明されています。
現在、科学的な解明に向け研究が進められています。明日葉を食べていれば、これらの病気を予防する効果が大いに期待できると思います。
大阪薬科大学の馬場教授らは動物実験で、カルコンに抗がん作用があることを明らかにしています。また、宝酒造によって、あしたばにアルツハイマー型痴呆症を予防する物質が含まれていることが発見、発表されています。
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